
観光・まちづくり教育
子どもたちが、自分たちの地域の良さを知り、誇りに思い、そしてその良さを発信していく。
TOSSの「観光・まちづくり教育」では、そのような子どもたちを育てるために「子ども観光大使」
など、様々な取り組みを行っています。
2014年には、TOSSの取り組みが認められ、「観光庁長官賞」を受賞しました。
1 「観光・まちづくり教育」とは
TOSSでは、10年にわたって「まちづくり教育」を推進してきました。2008年からは「観光立国教育」も積極的に推進しています。その背景には、2007年に施行された観光立国推進基本法、翌2008年に観光庁が設置されたことがあります。
TOSSは全国全ての市町村(1,810市町村)のテキストを作成し、各地で子どもたち相手の実践を展開しています。
観光・まちづくり教育は、単に「まちを調べる」だけの授業ではありません。
自分たちの住むまちの素晴らしさを知り、その知識をもとに様々な企画を立て、まちの人々と交流する授業。
自分たちのまちに誇りをもち、子どもたちがまちをデザインしていくような授業。
子どもたちが自ら観光資源を発掘し、創造し、その情報を発信していくような授業。
そのような多面的で立体的な教育を目指しています。
2009年には、総務省の椎川忍審議官(当時)と向山洋一が「まちづくり教育推進支援のお願い」(公文書)を共同で発表しました。

2.地域の良さを学び、発信する子どもたち「子ども観光大使」

① 子ども観光大使の会議を開きます。会議では、子ども観光大使通信や観光チャレランなどの
観光企画を考えます。
② 観光やまちづくりのことを発信します。全国の観光やまちづくりの様子を発信します。
子ども観光大使としての活動をさまざまな形で表現し、伝えます。
③ イベントに参加します。商店街や駅前広場、道の駅などでまちの紹介やお祭りなどに
参加します。
④ 地域を紹介します。他の県や外国の子ども達へ地域の良さを知ってもらいます。
まちどおしの交流会をしたり、はがきのやりとりをしたりして情報を交換します。
そういった動きの中で、子どもたち自身が地域の良さを発見し、発信していく取り組みが始まりました。
「子ども観光大使」です。
観光立国の基本概念である「住んでよし、訪れてよしの国づくり」の実現に向け、観光に対する興味や理解を教育の早い段階から促し、地域の魅力を発信できる担い手を育てるために、「めざせ!子ども観光大使」の認定事業を実施しています。
住んでいる地域には、良い所があります。例えば、昔から残っている神社やお寺。伝統的な行事、お祭りなどもあります。ほかの地域にはない故郷の味やお土産。それらを探し、知り、体験します。さらに、地域の良さを伝え、発信することで、よりよい地域づくりをしていこうとする子どもが「子ども観光大使」です。
子ども観光大使は、例えば次のことをします。
全国の子ども観光大使講座には、TOSSの先生方がボランティアスタッフとして参加しています。
TOSS代表・向山洋一は言います。「子ども観光大使として、これらの活動を進めることで、子ども達は、きっと地域が大好きになるだろう。誇りを持つようになるだろう。自分が住んでいる所を大好きになるのは、教育にとって極めて大切なことだ。」
3.観光・まちづくり教育全国大会


2009年から、TOSSは総務省と提携して「観光・まちづくり教育全国大会」を毎年実施しています。
「観光・まちづくり教育全国大会」では、「観光・まちづくり教育賞」を設置し、全国の小中学校で実践されている社会科(総合的な学習)での「地域学習」に関連した郷土・地域の良さを発信する授業の中で、特に優れた教育実践に対して、総務大臣賞、文部科学大臣賞、観光庁長官賞として表彰しています。
観光・まちづくり教育全国大会 各大会記録
参加者数(内訳:教師・児童生徒・観光行政担当者・観光関連団体企業)
①観光・まちづくり教育賞 応募総数 ②子ども観光大使PR映像大賞 応募総数
第1回 2009.5.10 静岡 900名 ①222作品
第2回 2010.8.22 兵庫 600名 ①532作品 ②632作品
第3回 2011.8.1 神奈川 580名 ①342 作品 ②993 作品
第4回 2012.7.1 福島 192名 ①532作品 ②632作品
第5回 2013.7.27 千葉 250名 ①81作品 ②176作品
第6回 2014.7.27 愛知 438 名 ①378 作品 ②363 作品
4.観光庁長官賞をTOSSが受賞


そんなTOSSの取り組みが評価され、2014年、観光庁長官賞に表彰されました。
第6回 観光庁長官賞表彰式 2014年10月1日(水)
国内観光振興分野
団体名:TOSS(Teachers’ Organization of Skill Sharing)
功績:小中学校教員が参加する教育研究サークルとして、「観光・まちづくり教育全国大会」の開催や小中学校における授業での実践活動等を通じて、次世代を担う子ども達の「郷土を愛する心を育てる」ことを主眼とした観光立国教育を全国各地で展開。
参考・引用HP
●観光・まちづくり教育
●子ども観光大使!JAPAN